助監督の仕事
そもそも助監督ってどんな仕事?
映画やTV、動画配信サービス、CM、MV、Vシネなどに関わるスタッフ。
チーフ助監督、セカンド助監督、サード助監督、フォース助監督、見習い助監督がある。
通常演出部は3〜4人体制が多い。
主に演出に関わる仕事を行い、準備期間から現場まで円滑に進行する
キャリアごとにチーフ助監督(3年~10年以上)、セカンド助監督(2年以上~10年未満)、サード助監督(半年以上~5年未満)、フォース助監督(1年未満)、見習い助監督(初参加、フォース未満)を担当し、主に演出部と呼ばれる
クレジットはチーフ助監督が「助監督」と表記され、セカンド助監督、サード助監督、フォース助監督、見習い助監督は「監督助手」や「演出助手」と表記される
撮影現場では制作部、演出部共通のトランシーバーを使う
現場の父が演出部、現場の母が制作部などと言われる
助監督は大きく4つの役職があります。
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チーフ助監督
作品ごとに演出部の人選をする
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台本を登場人物、撮影場所、撮影分量を中心に整理する
監督と作品イメージを共有する
俳優部のスケジュールを整理する
ロケハンに行き、撮影内容や撮影場所のスケジュールを整理する
撮影前の本読みやリハーサルを調整する
美術打ち合わせのスケジュールを調整する
各部とイメージを共有し、調整する
内容、スケジュールなどを考慮しながら台本の内容を整理する
セカンド、サードの作業状況を把握して問題があれば解決する
撮影全体のスケジュールを作成する(総合スケジュール)
天候など撮影状況を考慮しながら撮影日ごとのスケジュールを作成する(日々スケジュール)
現場中の取材や宣伝を調整する
撮影現場をスケジュール通りに進め、状況に応じてスケジュールを変更する -
セカンド助監督
台本を登場人物、衣裳、メイク、エキストラを中心に整理し、香盤表を作る
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内容に合わせて調べ物をして登場人物に反映させる
年代物の場合、当時の事象、ファッション、流行などを調べる
調べたものを準備期間中や撮影現場でアイデアを出し反映させる
衣裳香盤を元に監督や衣裳部、メイク部と登場人物についてイメージを共有する
事前にイメージを固めたものをまとめ、場合によっては俳優部に渡す
俳優部が事前に練習が必要な場合、練習計画を段取り、実行する
決定キャストのサイズ表が必要部署に届いてるか確認する
衣裳・小道具合わせの日程、順番、時間、場所を各部と相談し実行する
ロケ場所が決まってきたところでエキストラ表を作成し、必要な衣裳、メイク、小道具を相談する
オーディションが必要な場合、事務所に声をかけ、場所、時間、内容を決めて実行する
方言が必要な場合、事前に音源を録音し俳優部に渡す
傷の度合いによって、メイクなのか特殊メイクなのかを確認する
特殊メイクが必要な場合、イメージを固めて撮影前に確認する
撮影順に合わせて衣裳が2番必要か、傷香盤が必要かなど整理する
刺青が必要な場合、デザイン、作業時間、場所を調整する
キャストの吹替えが必要な場合の衣裳、カツラ、小道具を相談する
チーフ助監督の補佐を行う
サード助監督の作業の進行状況を把握する
撮影現場を進行する
俳優部の芝居を見て、芝居に関わるつながりを見る
芝居の返しどころを監督と相談する
次何を撮るか、テストなのか、本番なのかを現場に伝える
衣裳替えのタイミングや俳優部のバラしのタイミングを現場で各部に伝える
初登場の俳優部を撮影前に紹介する
俳優部の支度場所や支度時間、バラしの段取りを把握する
必要な場合、俳優部に芝居のきっかけや目線を出す
俳優部の声を聞く
エキストラを撮影現場に呼んで、事前に撮影内容を伝え準備する
エキストラの芝居や動きをつける
エキストラのカットごとの芝居をつなげる
専門知識や技術を持った方を必要な場合現場に来てもらう(方言監修、医療指導、警察監修、楽器指導など)
俳優部がクランクアップの時には各部に周知する
雨設定の撮影後の俳優部のシャワー場所とその移動の段取りを調整する -
サード助監督
台本を美術関係、装飾関係、小道具関係を中心に整理する
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年代物の場合、当時の事象、使っている物、流行などを調べる
事前に調べておくものを整理して、調べてまとめる
台本を整理して日付時間設定・住所設定・香盤表・キエモノ・劇用写真・劇用車・携帯PC画面リストなどをまとめる
出道具の原稿が必要な場合、作成し監督確認を行い、美術装飾部に発注する
劇用写真を行う場合に必要なものを確認して用意する
衣裳合わせに必要なカメラ、印刷機器、ロケハン写真を用意する
動物が出る時は特徴や種類、習性など調べておく
調べたものを準備期間中や撮影現場で監督にアイデアを出し反映させる
撮影前や撮影中の積み込みを手伝い、撮影に必要な物があるかを確認する
アクションがある俳優部にはアクション用の靴が必要か確認して用意する
基本的なシンクロの打ち方は本番→よーい(カメラ前に出す)→はい(カチン)→引く
撮影現場で今何をやってるか周りに状況を伝え、次の準備を促す
俳優部の撮影現場への誘導、呼び込み
エキストラ用の小道具発注
人のケア(スタッフ、キャスト、エキストラ、一般の方々)
物のケア(支度場所つくる、建てこみとバラし)
俳優部の現場待機場所の確認、椅子
エキストラの着替え場所、待機場所を確認して、小道具を渡す場所を相談する
カットがNGの時の理由を周りに伝える
後何カットでこのシーンが終わり現場移動かを伝える
連絡、確認、予測、段取り
出道具に関わるつながりを見る(減った飲み物の量、カバンをどっち向きで持ってるかなど)
各部に再開時間や状況を伝える
見切れるもの(映ってはいけないもの)がないか確認
俳優部のアクションがある時はサポーターやマット、毛布を準備(制作部orアクション部)
美術小道具の前日確認
正座芝居が長時間ある時はお尻にあてるもの(ウエスを丸めたもの)
現場で画面出しする時は何でどうやって出すか確認する
実際に使う道具は事前に使えるか確認
一日の始めは日付を入れたロールナンバーをカチンコに書きカメラに入れる
車が出る場面での窓ふきウエス、ガラスクリーナー、車内用トランシーバー、雪舟毛布、バミリ用意 -
フォース&見習い助監督
助監督の仕事を理解し、サード助監督の仕事を学ぶ
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各部が何を考え、何を行っているのかを学ぶ
チーフ、セカンド、サードの指示に従い、作業を進める
わからないことをわからないままにせず勇気出して聞く
自分だけで判断せず、サードまたセカンド、チーフに確認をとる
台本の読み方、香盤表の作り方、原稿の作り方、監督や美術装飾部へのプレゼンの仕方を学ぶ
現場でカチンコを打つことが多いので、事前に練習を行う
撮影現場ではカチンコを打ち、スタンドインをし、俳優部の位置をバミリ、
現場の状況を伝えるように声を出す
作品の規模や状況により作業内容が異なる為、先輩たちの指示に従い
あとはとにかくひたむきに頑張る